二〇二四年に一新される一万円紙幣の表の図柄は、渋沢栄一です。
渋沢の働きは、生涯に約五百社の企業と約六百の社会公共事業の支援を行ない、民間外交にも尽力するなど多岐にわたり、近代日本の礎を築きました。
作家の城山三郎氏は、渋沢の人柄を以下のように紹介しています。
「栄一は、恩人に対する報恩をいつまでも続けた。徳川慶喜に対してはいうまでもないが、一橋家用人平岡の遺族に対しても、すでに孫子の代になり、過去のことは忘れられて、『なぜ渋沢さんに、こんなに親切にされるかわからぬ』と、相手が首をかしげるような年まで続けた」
渋沢は自身の窮地を救ってくれた平岡円四郎の恩を忘れず、子孫にまで恩返しを続けました。縁を大切にしたからこそ、様々な人との出会いや紹介を得て、多くの業績を残すことができたのかもしれません。
私たちも、お世話になった人、教えてくれた人、助けてくれた人たちへの恩を忘れずにいたいものです。
今日の心がけ◆受けた恩を忘れないようにしましょう