2021/05/17 緑いろいろ

赤・黄・青は「色の三原色」といい、混ぜ合わせるとどのような色にもなります。日本人は古くから色を繊細に感じ取り、豊かな色彩文化を築いてきました。

ところで、緑色にも様々な色があります。「薄柳」は春の日差しを受けた柳の若葉のような淡い黄緑色、「柳色」は初夏の柳の葉色を思わせる明るい黄緑色です。

他にも、若い青ネギの葉のような強く濃い緑色の「花萌葱」、翡翠の羽色のような「翠色」など、緑系だけでも、たくさんの日本の伝統色があります。

江戸時代、庶民は茶色や鼠色、藍色など限られた色の着物しか着られませんでした。しかし、先人はそれらの色を掛け合わせて「四十八茶百鼠」といわれるほど、多様の色を生み出して、粋に色を楽しんだのです。

先人が色を細かく分けて活路を見いだしたように、行き詰まった時には、状況を細分化してみると、新たな道筋が見えてくるかもしれません。

色は掛け合わせによって無限に作り出せます。現代を生きる私たちも、日々の生活や心のあり方を見直すことで、何色にでもなれるはずです。


今日の心がけ◆繊細な心を働かせましょう