2021/04/22 シンプルなお守り

Nさんは、沖縄の祖母から毎年「サン」と呼ばれるお守りをもらいます。

ススキやバショウの葉を結んだだけの簡単なもので、貰っても嬉しく感じなかったNさん。そんな思いを察してか、祖母がその由来を話してくれました。

その昔、沖縄の人々は食べ物が腐るのを「魔物(マジムン)」の仕業だと信じていました。魔物によって食べ物の精気が奪われぬよう、まじないの力を宿すために葉を結び、魔除けとして食膳の傍らにおきました。

今では食べ物の精気を保つために用いられるだけでなく、枕元に置いて悪夢を退けるため、また、畑や家を守るための厄除けとして用いられるなど、手軽な魔除けとして親しまれています。

Nさんはこの話を聞いて、お守りの由来を知ると共に、祖母の真心を受けとったのです。さらに、シンプルなそのお守りの作り方も教わったのでした。

物の由来を知ることで、そこに込められた人の想いを感じることができます。今では、お守りへの愛着が増しているのを実感しているNさんです。


今日の心がけ◆物の由来を知りましょう