2021/04/19 鯛の魅力

七福神の恵比寿様が釣り竿と一緒にぶら下げている鯛は、昔から日本人の食生活や文化に寄り添って来た魚です。

「クロダイ」「ヘダイ」など、鯛の種類は二十種類以上あると言われていますが、日本で一般的に「鯛」と呼ばれるのは「真鯛」です。桜の咲く頃、産卵期を迎え、脂がのった真鯛は見まで薄赤く色づくため、「桜鯛」とも呼ばれます。

古くから赤をめでたい色としてきた日本では、皮が赤い鯛を縁起物としてきました。また、「めでたい」のごろ合わせも重なり、お祝いには欠かせない魚です。

生後百日目に行うお食い初めでは、「一生食べる事に困らないように」との願いを込めて、一汁三菜の膳に尾頭付きの鯛と赤飯を用意します。

尾頭付きの鯛は、色や語呂合わせだけでなく、その姿が頭から尾まで、欠けた部分が無い完璧な姿であるため、祝い事にふさわしいとされてきたのです。

日本料理で重宝される鯛は、焼、煮る、蒸す、揚げる等の調理法を選びません。鯛を通して和食の伝統を見直しましょう。


今日の心がけ◆和食の伝統を大切にしましょう