製造業を営むM氏の会社では、現場の社員がたびたび道具を置き忘れたり、なくしたりしてしまいます。
M氏は〈道具をなくさないようにするには、どうすればよいのだろう〉と考えていました。M氏自身も道具を置き忘れてしまうことがありました。そのようなことから、社員だけの責任にするわけにはいきませんでした。
ある日、M氏は「使った道具の手入れをしないことが、いろいろの不幸の原因となる」という文を目にしました。そこで、道具を大切に扱おうと決めたのです。
使った道具は元の場所に必ず戻し、汚れていたならば布で拭き、工具類には油をさしておきました。そして、社員にも道具の後始末を徹底させました。すると、数力月が過ぎた頃、道具を置き忘れることが、各段に少なくなっていたのです。
この取り組みを続けていると、なくしたはずの道具が、現場で見つかるということも起きてきました。
Mさんは、「物は活かす人に集まってくる」ということを実感しています。
今日の心がけ◆後始末を徹底しましょう