2019/10/13 実りの秋に

毎年、十月十七日に執り行なわれる神嘗祭(かんなめさい)は、数ある宮中祭祀の一つで、その年の初穂を天照大御神に奉納し、五穀豊穣を感謝する儀式です。

またこの時期は、宮中に隕らず、秋祭りと称されるお祭りが各地で開催されます。規模や形式は様々ですが、基本的には神嘗祭と同様に、その年の収穫を祝い、神様に対して感謝を捧げることを目的としています。

これは豊作を願う春祭りや一年の無病息災を祈るお正月の諸行事などにも共通することで、本来、祭りは神様を「祀る」ことを土台にした、宗教的要素の強いものでした。

古来、日本には万物万象に神が宿るとされる「八百万の神」という考え方があり、先人たちはそれに対しての感謝を「祭り」という形で表わしました。その結果として、自然との共生を大切にした国をつくり上げてきたのです。

実りの秋には全国各地で、郷土の伝統や歴史を再現した秋祭りが行なわれています。参加する際には大自然の恵みにも意識を向けて、感謝を深めたいものです。


今日の心がけ◆大自然の恵みに感謝しましょう