2019/08/21 焼野の雉夜の鶴

雉(きぎす)とはキジの別名で、日本人にとっては、昔話などでなじみの深い鳥でしょう。雉は、飛ぶ姿よりも地面を歩いている姿を見る方が多いともいわれます。

「焼野(やけの)の雉夜(きぎすよる)の鶴」とは、火が付いた野原にわが巣があれば、雉は自分の命を投げ捨ててでもヒナを助け、鶴は夜の寒気に凍えるヒナを、翼を広げて守る習性から、子を思う親の情け深さを例えた表現です。

雉や鶴のみならず、多くの生きものにとって、子を産み育てて子孫を残すことは、本能的な行動でしょう。なかには、人間と同じように、いたわりや慈しみのこころで子育てを楽しんでいる動物がいるかもしれません。

親と子の問題が報道されます。ごく一握りの家庭での出来事かもしれませんが、心が痛むニュースもあります。

人は皆、人を支え、また人から支えられて生きています。「自己の感情おもむくまま」の行動は、いかなる人間関係にも百害あって一利なしでしょう。

動物や自然の営みに敬意を持ち、学び取る謙虚さを持ちたいものです。


今日の心がけ◆自然から謙虚に学び生活に活かしましょう